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昌泰工場を訪ねる2

お茶畑:プーアール茶を求めて雲南旅行。陳さんの車に乗り込み、茶畑へと向かう。というか町を出ればこの辺り一体が茶畑である。陳さんの話を聞きながら茶畑を眺める。青々とした茶葉が一面に広がる。そして茶畑では笠をかぶった地元の人々が茶摘みをしている。

せっかくなので車を止めてもらい、茶摘みの見学をする。
お茶詰みをする家族:プーアール茶を求めて雲南旅行。お茶詰みの少女:プーアール茶を求めて雲南旅行。 家族三人で茶摘みをする一家で、斜面を一つ、結構な広さの茶畑を管理している。南向きに張り出した日当りのいい茶畑で灌木型の日本で見るような普通の茶園茶である。茶摘みは一芽三葉。ごく標準的な茶摘みである。
若い娘がいたので写真を撮ろうと友人がカメラを向けるとさっと顔を傾け、写真を撮らせてくれない。聞いてみるとやはり恥ずかしいとのことだ。そして、外国人を見るのは初めてだと言う。
見学をしながら最近のプーアル茶農の話などを聞く。やはり印象に残った話はプーアル茶バブルがはじけ茶葉の買い取り価格が半分以下に下がったと言う話だった。そんな感じに話を聞いていると、だんだんと打ち解けてきて、最後車に戻るときにようやく最高の笑顔を見せてくれた。

昌泰お茶工場:プーアール茶を求めて雲南旅行。車に戻ると、陳さんが「では工場を見に行こうか」と言った。いよいよである。 車はまた町の方に戻り、そのまま町を抜け5分ほどいったところにある。工場にいざ入ろうとすると、陳さんがちょっと厳しい顔で「この先は撮影禁止です」告げた。工場は企業秘密が詰まっているので残念だが仕方がないのであろう。ということで写真はここまでです。

昌泰の工場は真ん中に中庭のある「ロ」の字の作りになっている。まず最初に連れて行かれたところが収集した晒青毛茶を保存しておく部屋である。ビニールで編んだ袋に晒青毛茶が詰められていてそれが高く詰み上がっている。そして壁からはベルトコンベアが突き出していてとなりの部屋へと続いている。

次の部屋は熟茶を作る部屋である。
晒青毛茶は渥堆という発酵工程を経て熟茶に加工される。この部屋ではとなりの部屋から運ばれた晒青毛茶をうずたかく盛り、温度と湿度を管理した状態でひと月程度発酵させられる。訪ねたときは一週間ほど前に渥堆が終了したとのことで空っぽだった。そしてまたしても壁からはベルトコンベアが突き出していてとなりの部屋へと続いている。

次の部屋は選別を行う部屋で、ここで茶葉の等級を分類したりブレンドをしたりしている。
この日は白いキャップをかぶった人たちが熟茶の仕分けをしていた。この部屋からもベルトコンベアが突き出していているがちょっと違うのはかなりの角度で上へと向かっている。この部屋で「ロ」の字の一辺が終わりである。

次の部屋はブレンドから押し固めまでを行う部屋で、「ロ」の字の一辺分ある大きな部屋である。
この部屋にはいくつもの天井まで届く大きな漏斗状の機械が置いてある。前の部屋で選別された茶葉は、わけられた茶葉ごとにそれぞれの漏斗に入れられて行く。

漏斗の下には作業台があり、ここでブレンド〜押し固めまでを行う。一つの作業台には三つの漏斗の口ががつながっていて、二人一組で働いている。そして三個一組の漏斗が4個ほどこの部屋には並べられていた。上から詰められた茶葉は漏斗の口から自然と出てくる。それを一人が重さを量り筒状の麻袋に入れる。漏斗の口が3つあるのはここでブレンドを行うためで、レシピにそって3種類までの茶葉を順に入れて行く。まず内飛が入れられ、最初の茶葉が入れられる。これが餅面となり、2番目に入れられるのがメインの茶葉、そして最後の茶葉が裏面の茶葉となるが、この日は餅面とメイン&裏面の2種類のみのブレンドでした。

作業する二人の間の作業台には直系2cmほどの蒸気の吹き出る穴があり、麻袋に詰められた茶葉はその上に移動され、茶葉を柔らかくするため15秒ほど蒸される。そして蒸されて柔らかくなった茶葉の入った麻袋をもう一人が受け取り袋の口をくるくるとまとめ団子状にして足下にある作業台に置き、その上に漬け物石のような物をのせる。しかし、それだけでは重さが足りないため、作業員が上に立ち、ぎゅっとしっかり踏みしめ茶葉を押し固める。そして茶葉はしばらくそのまま放置される。

二人の作業はとても手際よく行われていていっさい無駄がない。それでいて二人の作業にかかる時間はぴったりで作業を待たされると言うようなこともない。よく考えられた設備とレイアウトと作業分担だなとひとしきり感心した後、とても興味深かったので陳さんに再度写真を撮らせてとお願いしたが、やはりダメだと言われた。
設備の配置や熟茶の発酵方法(今回は見学できず)などは特に重要だとのことです。ちなみに餅茶を作る作業台の反対側には沱茶を作る設備がありました。

押し固められ出来上がったお茶は次の部屋との間にある小さな乾燥室へ運ばれて乾燥される。
そこで一通り乾燥させられたお茶は次の部屋で乾燥台に乗せられさらにひと月ほど乾燥させられ、同じ部屋で包装され出荷されて行きますが、この日は特に作業はなく、出荷を待つお茶がずらりと並んでいました。

ざっと見てみましたが、この他にも部屋と部屋の間にいくつか小さな部屋があり、茶葉の品質をチェックする部屋や休憩所などがありました。